前回の続きです。
4.大徳寺塔頭 芳春院
まずは大徳寺からです。
今回はその内の2ヶ所が特別公開されました。
芳春院は、大徳寺の敷地内でいうと北東に位置しています。
宗務本所の北には枯山水庭園で有名な大仙院がありますが、芳春院は更にその北にあります。
芳春院の名は、まつの戒名から取られています。
芳春院で一番有名なのは、京の四閣の一つでもある呑湖閣という楼閣です。
かなり有名ではありますが普段非公開なので、ようやく実物を見ることが出来ました…感無量でした。
やはり写真で見るのとはまるで違いますね。
天気も良かったので一段と美しく見えました。
御朱印もいただいてきました。
芳春院は比較的特別公開の開催が多いと思うので、気になる方は是非定期的にチェックしてみてください。
5.大徳寺塔頭 三玄院
続いては三玄院です。
三玄院を訪れる直前に聚光院の特別公開に参加していたのですが、聚光院で目にした襖絵に似たものが三玄院にあったことに驚きました。
ガイドの方が大徳寺の何処かの塔頭で見たことがあるかも?とお話されていたので、もしやと思いお聞きしてみると、、、何処かとはハッキリとは言いませんが(^^)とおっしゃっていました。
答えを提示していただけるのもそれはそれで面白いのですが、自力で探す、考える、判断するというのもまた楽しくて好きなので、こういうガイドの仕方も素敵だなと思いました。
お話の中で原在中がどういう画家であったかを教えていただいたのですが、原在中についての知識がほぼ皆無だったので関心が高まってしまいました。
京都の文化や京都に散らばる芸術について学んでいると、知らないことが多過ぎていかに自分が無知であるかを幾度となく思い知るのですが、特別公開などでガイドの方とお話しをすると学ぶことが沢山あるので、つい話しかけてしまい、いろいろとお聞きしてしまいます。
特別公開の際にガイドの方が各箇所に配置されているのは、本当にありがたいです。
枯山水庭園の「昨雲庭」も、大徳寺塔頭のお庭の中では個人的にかなり好みでした。
6.妙心寺塔頭 玉鳳院
玉鳳院は、46の塔頭をもつ妙心寺の中で一番古い歴史を持つ塔頭です。
花園天皇と妙心寺の開山:関山慧玄は、ここ玉鳳院で問答し、禅の教えを深めたのだそうです。
北門から歩いて来たのですが、境内には案内図が出ていました。親切ですね…!
玉鳳院の拝観で一番楽しみにしていたのは、開山堂「微笑庵」です。
東福寺から移築されたもので、妙心寺内で最古の建造物でもあります。
開山堂の裏手には武田信玄父子・織田信長父子の供養塔が並んでいるので、ゆっくり手を合わせてきました。
拝観順路を進んでいくと豊臣秀吉の子:鶴松の霊屋もあります。
中に入ることは出来ないので外から覗くだけなのですが、天井絵が美しかったです。
7.妙心寺塔頭 壽聖院
池泉回遊式庭園は狩野永徳の設計と伝わっていますが、豊臣秀吉といえば!の瓢箪形の池があり、つい大徳寺塔頭の黄梅院を思い出してしまいました。
石田三成直筆の書状にもお目に掛かることができました。
襖絵プロジェクトで活躍されている絵師の方の襖絵も拝見したのですが、その細かさと濃淡の美しさに見入ってしまいます。
こちらの壽聖院では直筆で御朱印をいただくことが出来ました。
夏に妙心寺の御朱印帳を拝受していたので、そちらに書いていただきました。
塔頭の中には塔頭限定の御朱印帳を授与されているところもあるので、拝観の際に見付けてしまうと、ついそちらもいただきたくなってしまいます。
さいごに
これにて京の冬の旅2023についての投稿は終わりです。
京都検定の勉強では塔頭について知ることも必須なので、まず机上からということで学んではいるのですが、やはり現地で中を見てみないことにはなかなか頭に入りません。
というわけで塔頭の特別公開にはなるべく参加するようにしています。
今回他にも特別公開のあった大徳寺塔頭の総見院は、一昨年の秋の公開でお邪魔していたので行かなかったのですが、行く予定にしていた醍醐寺塔頭の理性院には、結局時間が足らず足を運ぶことが出来なかったので、それが今年の京の冬の旅での唯一の後悔です。
いつかまた機会があることを願うばかりです。
来年は2024年の大河「光る君へ」に因んだ場所の特別公開があるのでしょうか。
今から楽しみです。