立華の京都探訪帖

1200年の都を歴史・文化的視点から楽しむ旅記録 ᝰ✍︎꙳⋆

『新・美の巨人たち(春の京都特集)』を観て

 

毎週土曜日にテレビ東京で放送されている番組、『新・美の巨人たち』。

芸術に詳しいわけではないので毎週欠かさず観ているというわけでもないのですが、時々京都が取り上げられることがあるため、放送に気付いた時には観るようにしています。

そんなわけで今年の4月。

4/1、4/8、4/15と3週連続で京都を舞台にした特集がなされました。

(第4段もありましたがそちらはグルメ寄りの回だったので、今回の投稿内容には含めていません)

春の京都特集ということでしたが、春といえばの桜特集ではなく、さすが「美の巨人たち」と言ったところでしょうか、今の時期に行われている、または近々行われる文化財の特別公開などに関するについての内容になっていました。

  • 4/1放送回のテーマは、大徳寺
  • 4/8放送回では、叡山電車を。
  • 4/15放送の回では、東福寺が取り上げられていました。

 

大徳寺

京都旅行で大徳寺を訪れたことのある方も多いかと思います。

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大徳寺茶の湯にゆかりのある禅寺です。

お茶といえばの千利休やとんちで有名な一休さんにゆかりの深い塔頭寺院が並び、その他にも織田信長豊臣秀吉などの戦国大名とも関係のある寺院群が、ここ大徳寺です。

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今回なぜ大徳寺が『新・美の巨人たち』に取り上げられたかと言うと、4月末より大徳寺本坊伽藍の特別公開が始まっているからです。

普段、本坊伽藍は非公開のため特別公開は貴重なのですが、特に今回は仏殿が初公開されるということで大変な話題になっています。

番組出演者の方が三門の金毛閣(1枚目の写真の朱色の門)を通っているところを観て羨ましく思っていたのですが、特別拝観に参加すれば皆が通れるとのこと。

この金毛閣はあの豊臣秀吉も通った場所です。

秀吉公が門をくぐったという、そんな何でもなさそうなことが、千利休の死に関連している(といわれている)ことは有名な話ですね。

歴史好きにはたまらない場所でしょう。

私も今から拝観が楽しみです。

 

叡山電車

叡山電車京都市の北東を走る電車です。

天狗伝説のある鞍馬や、夏の川床で有名な貴船に行かれる際には利用される方が多いと思います。

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今回なぜ叡山電車が特集されたのかその理由は不明ですが、毎年新緑の季節には夜のライトアップが行われるのでその宣伝を兼ねたものだったのでしょうか?

とはいえ番組内容はライトアップとは全く関係の無いもので、2018年にデビューした新車両「ひえい」のデザインについてのものでした。

番組内容が非常に面白く、鉄道ファンでなくとも大変見応えのある回だったと思います。

私は鉄道ファンではありませんが、以前からひえいのデザインには惹かれるものがあり、何故だろうかと思っていたその謎が解明されたような気がしました。

いつか乗ってみたいと思いつついまだにご縁が無いので、今年あたり乗りに行ってみようかと思います。

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こちらは以前発売された、特別デザインの乗車券です。

 

東福寺

最後は第三弾で特集された東福寺です。

東福寺は京都駅からも近いこともあって、紅葉の時期には大人気の寺院です。

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今回東福寺が特集されたのは、現在、涅槃会が特別公開されているからでしょう。

4年を掛けて修理されたものが、通常の公開期とは別に特別公開されています。

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涅槃図が公開されているのは、こちらの法堂内部です。

通常は3月の3日間(涅槃会の期間)のみ公開されている貴重なもので、この期間を逃すとお目に掛かることは出来ません。

興味のある方は、是非この機会に東福寺に足を運んでみてください。

嬉しいことに公開期間は2期に分かれており、GW最終日の5/7までと秋の紅葉の時期です。

今すぐには京都に行けない!という方も、秋の公開がありますのでご安心を。

詳細については東福寺の公式ホームページをご覧ください。

 

さいごに

久しぶりに『新・美の巨人たち』を観たのですが、やはり面白いですね。

普段から京都検定の勉強を兼ねて、京都の文化や文化財・歴史についてのテレビ番組をなるべく観るようにしています。

番組によっては若い世代にも京都の魅力を知ってもらおう!をテーマに掲げてはいるものの、かなりマニア向けの内容を取り扱っていたり、そうでなくとも内容を噛み砕いてくれてはいないので、これから新たに京都を学んでいこうとする若い世代には少々取っ付き難いのでは…?と思ってしまう内容のものがあったりします。

(若い世代かつ数年京都検定の勉強をしている私自身にとっても、少し難しいと感じてしまうため)

そんなわけで特別京都に関心がある人でなければ興味は持てないだろうな…思う内容の番組も多いのですが、『新・美の巨人たち』は、誰でもその回のテーマに興味が持てるような紹介の仕方・編集の仕方になっているように感じられます。

個人的にはその点がとても魅力的です。

最近この番組の存在を忘れていて少し離れてしまっていたので、また定期的にチェックしていこうと思いました。

京都に関する面白い回がありましたら、またこちらに感想を紹介していこうと思います。