この景色を現地で目にしたことのある方も多いかと思います。
京都で有名な観光地の一つなのですが、さて何処でしょうか?
正解は東福寺です。
秋の紅葉で有名なお寺ですが、新緑の季節にもこのような素敵な景色が楽しめます。
京都駅の南東に位置し伏見稲荷大社からも徒歩15分程度の場所にあるため、足を運びやすく、お出掛けになったことのある方も多いでしょう。
紅葉で有名なお寺と言いましたが、見どころは四季の景色だけではありません。
建築においては国宝に指定されている三門、そして芸術の面においてはモダンな市松模様が人気の庭園等々…多くの塔頭それぞれにも特色があり全てを挙げるのは難しいですが、本当にたくさんの見どころがあるお寺です。
特別公開『大涅槃図』を間近で拝観!
そんな東福寺ですが、今回は名宝:『大涅槃図』の特別公開がありましたので、現地へ実物を見に行って来ました。
(5/3の投稿で書いたもの)
令和2年から始まった修理が今年の2月に終了し、その完成を記念して今回の特別公開が企画されました。
通常東福寺での大涅槃図の公開は、涅槃会(仏教を始めたといわれるお釈迦さまが亡くなった日にお寺で行われる法会)が行われる3月半ばの日の前後3日間のみに行われるものであり、その限られた期間に東福寺に行くことが出来なければお目にかかれない代物なのです。
ちなみに涅槃図とは、お釈迦さまの臨終を描いた絵のことを言います。
展示がされているのはこちらの法堂。
法堂とは禅宗寺院における呼び方で、僧侶が修行者に対して講義をする場所のことです。
法会や法要などが行われたりもします。
同じ役割を果たす場所は他の宗派の場合、講堂と呼ばれています(東寺など)。
大涅槃図の展示は、こちらの法堂で開催されています。
東福寺のみならず、涅槃図は様々な寺院に残されており、その中でもこの東福寺の大涅槃図は、京都三大涅槃図の一つに数えられています。
法堂の内部では、30分毎に涅槃図についての説明がありました。
自由に好きなだけ眺めて帰っても良かったのですが、折角なので20分程度待ちまして(入堂したタイミングが悪く前の回の説明がまだ続いていたので)、涅槃図を正面から見られる良い位置で最初から説明をお聞きしてきました。
配布資料と特別御朱印
入口で拝観料を支払うと裏面に大涅槃図が描かれた案内資料をいただけます。
私は目が悪く、縦11.2メートル、横6メートルの特大サイズの大涅槃図を目の前にしても、絵柄の細部を確認するのはなかなかに難しかったのですが、資料をいただけたので実物と照らし合わせながら拝観することが出来、とても有り難かったです。
事前に大涅槃図を書いた人:明兆(兆殿司)についてテレビの特集番組で学んでいったたこともあり、より拝観を楽しめたと思います。
特別の御朱印も拝受してきました。
さいごに
毎年京都市では3月になると、京都三大涅槃図を所持する泉涌寺や本法寺だけでなく、真如堂などでも涅槃会に合わせて涅槃図が公開されています。
今年はその時期の京都には行けなかったので、来年以降、他の寺院の涅槃図も観に行きたいと思っています。
東福寺の『大涅槃図』の公開期間は4/15-5/7までと、11/11-12/3まで。
今の時期には京都に行く予定がないという方も、是非秋の公開の際には東福寺に足を運んでみてください。