今年もあと1ヶ月ほどで、京の夏の旅が始まります。
京都では市などが企画・運営する文化財の特別公開が、年に4回ほどあります。
京の夏の旅は、その夏の部を指します。
2023公開箇所についての記事は↓
去年2022年には、観光地として世界的にも有名な龍安寺から仏殿と西の庭の特別公開がありました。
調べたところ、2015年の京の冬の旅でも公開があったようで、公開自体はそこまでレアでもない?のかもしれません。
とはいえ5、6年に一度しかないとなれば、遠方組にとっては貴重な機会です。
そもそも2022年は、龍安寺を創建した細川勝元公の550回忌でもあり、そちらを記念した特別公開だったのだと思われます。
というわけで夏真っ盛りの2022年8月初頭。
猛暑の中、龍安寺に足を運んだ際のことをレポートしたいと思います。
夏は緑が美しい龍安寺
龍安寺を訪れたのは修学旅行以来、ということで参拝した当時の記憶がほぼ無いような状態で足を運びました。
至るところに看板が用意されていたのでわかりやすかったです。
拝観入口である庫裏の前にも用意されていました。
人気の枯山水庭園は塀の修理が終わったばかり
お馴染みの石庭には若いカップルの姿がたくさん。
やはり若い世代には京都といえば龍安寺なのでしょうか。
この庭を取り囲む油土塀の修理が、終わったばかりなのだそうです。
久しぶりにこの枯山水庭園を拝見しましたが、とにかく暑い。
耐えられないほどに暑い。
動いていないはずなのに汗がダラダラと流れてくる。
と言うわけで物思いに耽る余裕もなく、そそくさと特別拝観場所へ移動しました。
親切な案内がこちらにも。
矢印に沿って奥へ進みました。
渡り廊下のような場所で特別拝観料を払って拝観券を受け取り、いざ仏殿・西の庭へ。
これが龍安寺のもう一つの庭
石庭で有名な龍安寺のもう一つの庭、それがこちらの西の庭です。
2022年、このお庭の特別公開が夏に行われたのは正解だったのでは無いでしょうか。
枯山水の石庭とは打って変わって、緑の鮮やかなお庭でした。
手前から細川廟、奥に見えるのが仏殿。
仏殿では本尊の釈迦如来像を拝見しました。
天皇家・歴代住職の位牌も安置されています。
天井に描かれた龍も圧巻でした。
こちらが細川廟。
内部を拝見すると一番に目に飛び込んで来たのは、龍安寺を創建した細川勝元公の木造でした。
その両側には歴代の細川家の位牌が納められています。
ガイドの方の説明付きでじっくり拝見させていただきました。
お庭の解説もしていただき、お庭に咲いていたお花の話でも盛り上がりました。
回遊式庭園型のお庭です。
庭自体は広めかと思うのですが、歩くことが出来る場所が限られているためでしょうか。
緑が茂っているせいもあって、ぱっと見た感じの面積の割にはこぢんまりとして感じられました。
とはいえ隠された名庭園感が漂う憩いの庭なのではないかと思います。
個人的には大好きな庭で、暑ささえなければのんびりしたかったほどです。
さいごに
龍安寺といえば枯山水庭園、と思ってしまうのですが、実は隠れた見どころがたくさんありました。
龍安寺には、水戸黄門さまとして有名な水戸光圀公寄進の蹲(つくばい)もあります。
(通常公開されているものは複製で、本物は通常非公開、ということを後日別の場所のガイドの方にお聞きして知りました)
隠れた見どころが拝見出来るこのような貴重な機会は、今後も見逃さないようにしたいところです。