今回も読書感想についての投稿です。
さて年が変わり、2024年になりました。
今年の大河ドラマは「光る君へ」。
『源氏物語』の作者である紫式部がテーマということで、これを機会に2024年は平安時代と『源氏物語』について学ぼうと思っています。
というわけでこちらの本を読んでみました。
感想
『源氏物語』は全54帖あります。
そのすべてが同じような文量で書かれているわけではなく、長いものもあれば短いものもあります。
完読しようと思うとかなりの時間を要する『源氏物語』。
こちらの本では1帖が見開きで簡単にまとめられているので非常に読みやすかったですし、『源氏物語』をいつかは読みたいと思っているけれど、今は時間が取れないので簡単に流れだけ知りたいという方にはぴったりの本でした。
個人的に非常に魅力的だったのは『源氏物語絵巻』の絵柄が各帖のページの冒頭にイラストで描かれており、どんな場面が描かれているのか、描かれているそれは何なのか、といったこともわかるように解説がなされている点でした。
博物館などでたまにお目に掛かる機会のある『源氏物語絵巻』ですが、すぐそばに解説が展示されてはいるものの、あまり深く鑑賞することが出来ていなかったので、今回得た知識が今後はとても役に立ちそうだなと思いました。
とにかく登場人物の数が多いので、相関図が掲載されている点も非常にありがたかったです。
動物を使って可愛らしく描かれている点もまたわかりやすくて良かったです。
さいごに
図鑑というだけあって、ただ『源氏物語』の内容が描かれているだけでなく、当時の風俗文化などの紹介もあり、より深く『源氏物語』を味わうことが出来る本でした。
現代に比べると女性の出家率はかなり高かったことや、貴族という人々が、思っていた以上にかなり多くの決まり事に縛られてながら生活していたことなど、さまざまなことを知ることも出来ました。
平安時代に書かれたとは思えないほど現代に通ずるような描写があり、『源氏物語』という作品には多くのファンがいることを改めて納得させられる機会にもなりました。