立華の京都探訪帖

1200年の都を歴史・文化的視点から楽しむ旅記録 ᝰ✍︎꙳⋆

人物

藤原定家の時雨殿跡?小倉山の麓に立つ二尊院

先日、藤原定家に関する書籍を読んだ感想を投稿しました。 定家は「小倉百人一首」を編纂したことでも有名な人物ですが、彼がそれを行ったのは嵯峨の山荘だといわれています。 (ただし最近は研究が進み、百人一首を編纂したのは実は定家でないという意見も…

藤原定家はどんな人?明月記から読み解く人物像

藤原定家といえば何を思い浮かべるでしょうか? 『小倉百人一首』を思い浮かべる方が多いでしょうか? 彼が書いた日記『明月記』を思いつく方も多いかもしれません。 平安時代末期に生まれた公家であり、『千載和歌集』の撰者でもある藤原俊成を父に持つ歌人…

池田屋事件の発端:古高俊太郎の邸跡に建つ食事処

今回は新選組関係の投稿です。 よく新選組が一躍有名になったのは、池田屋事件のおかげだと言われます。 その池田屋事件発端の人物であると言われているのは、枡屋喜右衛門(古高俊太郎)という人でした。 彼の表向きの顔は薪炭商人でしたが、裏では武器商人…

2024年は法然上人浄土宗開宗850年!

2024年も早6日。 今年こそ京都検定1級取得に向けて1月から12月までの一年間、フルで頑張っていきたいと思ってはいるのですが、皆さまにとっての2024年、このイベントや行事を楽しみにしている!というものはありますでしょうか? 私が特に注目…

『新選組展2022ー史料から辿る足跡』(京都文化博物館)

2023年は新選組結成160周年ということで、ゆかりの地はさまざまなイベントで盛り上がりましたね。 そんな2023年に先立ち、2022年には新選組に関する特別展が行われました。 会場は会津がある福島と京都の2ヶ所。 新選組研究において近年新た…

宝筐院にある足利義詮と楠木正行の墓所は北垣国道が守ったもの

昨日の紅葉に続きまして、本日も宝筐院についての投稿をお届けします。 小楠公の菩提寺・宝筐院 境内奥で静かに眠る足利義詮と楠木正行 この地に義詮と正行の墓が残っているのは北垣国道のおかげ さいごに 小楠公の菩提寺・宝筐院 宝筐院の魅力は訪れる人に…

嵯峨野にある宝筐院で名残紅葉を楽しむ

宝筐院は嵯峨野にある臨済宗の単立寺院です。 今年は室町幕府滅亡450年ということで、足利将軍に関係のある寺社について学んでいたのですが、この宝筐院もとある足利将軍と関わりがあります。 そしてなんとこの宝筐院、先日の京都検定1級の問題にも出題…

京都御苑の椹木口には織田信長の二条城の遺構がある?

今回は久しぶりに織田信長関連の投稿ですが、引き続き京都御苑散策についての内容をお届けします。 京都の歴史には何度も二条城という存在が登場します。 それらはすべてが同じものというわけではなく、壊されては作られ、壊されてはまた作られてきたもので…

東山の麓にそびえ立つ塔?祇園閣がある大雲院

今回も京都のモダン建築についての投稿です。 モダン建築の京都100新装版 [ 石田潤一郎 ]価格:3,300円(税込、送料無料) (2024/3/24時点) 2021秋、京都市京セラ美術館「モダン建築の京都」展との連動企画として、いくつかのモダン建築が特別公開されま…

御陵衛士屯所跡:月真院の特別拝観

昨日の「油小路の変」に続きまして、今日も御陵衛士に関する内容をお届けします。 新選組に入隊ののち枝分かれした御陵衛士たちは、その後なかなか屯所が定まりませんでした。 いくつかの場所を転々としたあと、ようやく東山に居を定めることになります。 そ…

11月18日は「油小路の変」が起こった日

11月には池田屋事件に並び、新選組ファンにとって特別な日があります。 そう、本日11月18日は「油小路の変」が起こった日です。 油小路の変とは? 池田屋事件や禁門の変を経て活躍を見せた壬生浪士組(新選組)は、隊士の数を増やすべく、江戸などで募…

京の夏の旅2023④(輪違屋)

前回の続きです。 今回は島原エリアの特別公開うち、輪違屋についてお届けします。 輪違屋は置屋です。 置屋というのは、前回の投稿でご紹介した角屋のような揚屋にお抱えの太夫・芸妓を派遣する場所であり、彼女達の住居でもありました。 他の花街でいうと…

京の夏の旅2023③(角屋)

前回の続きです。 今回は京の夏の旅2023、島原エリアについて書いています。 そもそも島原ってどんな場所? 島原は、日本で初めて公式に認められた廓(花街)であり、歴史ある花街です。 現在、島原と呼ばれる地域があるのは下京区の西新屋敷町という場…

京の夏の旅2023②(旧前川邸・東の蔵、新徳寺)

前回の投稿、京の夏の旅2023①の続きです。 今回は京の夏の旅2023から、壬生エリアの特別公開についてお届けします。 1.旧前川邸・東の蔵京の夏の旅では初公開となる旧前川邸・東の蔵。 京都のツアー会社や文化講座などでの特別公開はよく見掛ける…

京の夏の旅2023①

毎夏恒例、京の夏の旅。 第48回目にあたる2023年の開催期間は、7/8(土)〜9/30(日)。 今年は新選組結成160年にちなんだ場所をはじめとし、世界遺産などお馴染みの文化財が特別公開されました。 私が拝観出来たのは以下の4箇所です。 旧前川邸…

今年の夏は、伝・近藤勇所用の甲冑が壬生寺に登場!

皆さまご無沙汰しております。 あっという間に9月も半分が過ぎ、気が付いたら久々の投稿になってしまいました。 さて今回は新選組に関する投稿です。 2023年は新選組結成160年を記念して、新選組ゆかりの地ではさまざまな企画が行われています。 京…

壬生寺の新選組隊士等慰霊供養祭にゆる参加してきました

新選組ゆかりの地の一つである壬生寺では、毎年7月16日を池田屋騒動の日と定め、新選組隊士たちの慰霊を供養するお祭りが行われます。 池田屋騒動の日に供養が行われるものの、慰霊を行うのは池田屋騒動での犠牲者だけではありません。 池田屋騒動におけ…

明智光秀ゆかりの建造物が嵯峨野・大覚寺にある?

今回は明智光秀ゆかりの地についての第二弾です。 (第一弾は以下をどうぞ) さて、みなさんにとっての明智光秀ゆかりの地といえばどちらでしょうか? 個人的には、丹波平定の際に拠点となった、丹波亀山城跡のある亀山市のイメージが強いです。 そんな丹波…

移転を繰り返した明智光秀の首塚の現在とは?

6月7月の京都旅では、織田信長に関する場所をいくつか巡ったのですが、併せて明智光秀ゆかりの地にも足を運びました。 知恩院の近くにある明智光秀の首塚 その一つがこちら、明智光秀の首塚です。 場所は知恩院、白川のほど近く。 市営地下鉄東山駅から白…

本能寺跡地(+南蛮寺跡地)に行って来ました

久しぶりに織田信長に関連した内容をお届けします。 6月に京都を訪れた際、本能寺跡地に行って来ました。 実は今まではあまり興味がない分野だったのですが、最近織田信長について学んでいることもあり、これを機会に一度足を運んでみることにしました。 現…

京都文化博物館の足利将軍展で戦国時代を学ぶ

先日まで、特別展「織田有楽斎展」が開催されていた京都文化博物館。 6月からの総合展のテーマは、毎年恒例の祇園祭。 それに加えて今年は足利将軍についての展示が行われているため、祇園祭と足利将軍(室町幕府)のコラボ展ともいえる総合展示になってい…

6月5日は池田屋事件が起こった日

元治元年6月5日(1864年7月8日)は何の日でしょうか? 新選組ファンにとって、この6月5日という日は特別な日です。 そう、あの池田屋事件が起こった日だからです。 この池田屋事件によって、新選組の存在やその活躍が京の町に知れ渡ることになりま…

本能寺の変戦没者合碑墓で戦国時代に思いを馳せる

今回も織田信長に関する内容です。 最近信長公について学んでいることもあり、今回の京都旅では織田信長ゆかりの地巡りを行いました。 その中でも最たる場所であろう場所にも、久しぶりに足を運んで来ました。 織田信長ゆかりの地といえば 本能寺の変の舞台…

織田信長が定宿にしていた妙覚寺

先日、織田信長公の上洛時の宿所について投稿しました。 定宿のうち、最も滞在数が多いといわれているのが妙覚寺です。 この度その妙覚寺に初めて足を運んできましたので、感想を記録として残したいと思います。 妙覚寺はどこにある? 場所は、堀川通から東…

『信長公記』にみる織田信長の鷹狩とその意味

さて今回も『信長公記』を読んでの、気になった箇所&感想をお届けします。 今回は鷹狩についてです。 鷹狩の歴史 信長公は、京都のどこで鷹狩をしていた? 鷹狩で捕獲した獲物はどうする? 鷹狩は単なる娯楽ではない?一つの政治手法だった鷹狩 さいごに 戦…

魔王ではなかった?自分の織田信長像が変わった本

織田信長という歴史上の人物について、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか? いわゆる世間一般的な、残虐・短気で怒りっぽい・戦には強いけれどその分横暴だったなど、どちらかと言うとあまり良くない印象をお持ちの方が多いかと思います。 しか…

信長公記にみる上洛中の織田信長が京都でしていたこと

本日もまた『信長公記』より織田信長と京都に関する投稿をお届けします。 昨日の投稿で、信長公は京都には邸宅を持っていなかったことをお話しました。 (厳密に言うと少しの間持っていたには持っていたのですが、後に手放しているという意味では) というわ…

信長公記にみる上洛時の織田信長が滞在した場所

織田信長、京都。 この単語が並んだ時、多くの人はそれに続く言葉に「本能寺」を当てはめると思います。 恐らく多くの人にとっては、織田信長が京都で宿にしていたのは本能寺という認識が一般的なのではないでしょうか? 残念ながら、それは間違いです。 と…

6月2日は「本能寺の変」が起こった日

天正10年6月2日。 この日は、京都の本能寺で織田信長が暗殺された、「本能寺の変」が起こった日です。 (↑現在の本能寺) 毎年、信長公の命日にあたるこの6月2日には、織田家の菩提寺である京都市上京区の阿弥陀寺にて信長忌が行われます。 なかなか都…

六波羅蜜寺の宝物館へ空也上人立像を観に行こう!

最近ふと思い付いて、「そうだ京都、行こう。」のYouTubeを開きました。 すると初夏のTVCMが完成しており、公式ページに動画がアップされていました。 今年のテーマは、仏像めぐり。 アップされていたのは「空也上人篇」なのですが、ということはもしや…