立華の京都探訪帖

1200年の都を歴史・文化的視点から楽しむ旅記録 ᝰ✍︎꙳⋆

織田信長が定宿にしていた妙覚寺

 

先日、織田信長公の上洛時の宿所について投稿しました。

 

 

定宿のうち、最も滞在数が多いといわれているのが妙覚寺です。

この度その妙覚寺に初めて足を運んできましたので、感想を記録として残したいと思います。

 

妙覚寺はどこにある?

場所は、堀川通から東へ少し入ったところにあります。

市営地下鉄鞍馬口駅からは徒歩約10分ですので、大混雑の市バスに乗りたくないという方でも行きやすい場所にあります。

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写真の大門は、豊臣秀吉による聚楽第の遺構。

事前情報無しで行ってしまったので、帰って来てからもっとよく見て来るべきだったと後悔しました。

 

広々とした境内

妙覚寺には最初四条大宮にあり、それから二条衣棚に移り、現在の場所に落ち着いたという歴史があります。

本能寺の変があった当時とは様子が違うと思いますが、現在の妙覚寺の境内は見晴らしがよく広々としています。

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聚楽第の遺構の大門(山門)をくぐると目の前に現れるのが、この祖師堂です。

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境内には切り株がいくつか見受けられました。

インターネットで妙覚寺の情報を調べていると、この切り株の部分には木が見受けられる写真ばかり。

ここ数年の間に、伐採されたようですね。

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祖師堂前です。

日蓮宗の寺紋は井桁に橘ですが、この紋はそれでしょうか。

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左が方丈、右が大玄関です。

大玄関は唐破風の車寄玄関で18世紀末の建築と見られています。

方丈の前には妙覚寺の境内案内図がありました。

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さいごに

妙覚寺は境内参拝は自由ですが、内部非公開の寺院です。

春と秋には1か月程度特別公開があり、庭園「法姿園」などが拝観できます。

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本能寺の変が起こった当時、妙覚寺は広大な敷地を有していたといいます。

つまり今よりも遥かに広い境内だったわけで、建物は火事などで消失している上に場所も現在とは違う場所にあったので、織田信長公が何度も訪れた当時の面影は、今は全くないのかもしれません。

それでも妙覚寺では、信長公に関する内容の特別拝観が行われており、茶会も行われています。

織田信長ファンが戦国時代に想いを馳せるには、今でも十分魅力的な場所だと感じることが出来ました。