立華の京都探訪帖

1200年の都を歴史・文化的視点から楽しむ旅記録 ᝰ✍︎꙳⋆

源氏物語ゆかりの地の一つ!大徳寺塔頭・雲林院

 

今年の大河ドラマは『光る君へ』。

紫式部が主役です。

紫式部と言えば『源氏物語』。

京都には、その源氏物語ゆかりの地がたくさんあります。

有名どころでは京都御所・宇治などが挙げられますが、今年はそれらをなるべく多く巡ってみようと思っています。

 

その一つが、京都市紫野にある雲林院です。

 

はじまりは淳和天皇離宮・紫野院

平安時代淳和天皇離宮として作られたのが最初で、文献によると、最盛期には敷地が220メートル四方あったそうです。

のちに僧正遍昭によって寺に改められたようですが、今はこじんまりとした境内ですので、過去の規模を知ると驚いてしまいますね。

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昨年の夏には、近くにある雲林院跡から溝跡が出土し、平成12年にも離宮時代の園池や建物跡が出土しています。

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平安時代、この紫野の一帯は広大な荒野だったと言われています。

平安京の北に位置するこの地は、宮廷の遊猟地でもありました。

 

数々の文学作品にも登場する雲林院

雲林院は『源氏物語(賢木)』に登場するだけでなく、『伊勢物語』や『大鏡』にも登場しています。

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清少納言の『枕草子』にもその名が登場している点から、当時の規模や知名度・人々にとってのその存在の大きさが想像できますね。

特に有名なのは菩提講です。

 

現在は大徳寺塔頭の一つ

現在は、すぐ近くにある大徳寺の境外塔頭寺院でもある雲林院

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広大な敷地を誇っていたものの10世紀後半には衰退、応仁の乱では消失してしまいました。

現在の雲林院はその後に建てられたものです。

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今は一宇観音堂を残すのみですが、その観音堂には大徳寺開山の大燈国師像が安置されているそうです。

その扉が開くことがあるのかはわかりませんが、いつか拝見する機会があるといいなと思っています。

 

さいごに

雲林院の近くには紫式部に関する場所がいくつかあります。

今後いくつか記事にまとめる予定でいますので、気になる方は是非ご覧くださいませ。