立華の京都探訪帖

1200年の都を歴史・文化的視点から楽しむ旅記録 ᝰ✍︎꙳⋆

京の冬の旅2024④(大徳寺法堂、大徳寺塔頭・龍源院)

 

前回の京の冬の旅の続きです。

 

大徳寺法堂・仏殿

大徳寺の仏殿は、昨年の春、初めて一般の立入りを解禁した重要文化財です。

昨年の特別公開の際には参加できなかったので、今回の拝観を楽しみにしていました。

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以下は法堂です。

法堂の天井には、狩野探幽が35歳のときに描いたといわれる雲龍図があります。

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仏殿には、方広寺の大仏を作った仏師がその10分の1のサイズで試作として作った釈迦如来坐像(本尊)があります。

こちらの天井には、狩野元信が描いた天女の姿が見られました。

仏殿のガイドの方のお話を聞いて知ったのですが、仏殿の南にあるイブキは仏殿再建に近い時期に植えられたものと考えられているそうです。

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仏殿の再建が1665年ですから、約350年ほど前からこの場所に立っていることになります。

このイブキも長く、大徳寺の姿を見守ってきたんですね。

 

大徳寺塔頭・龍源院

大徳寺の22の塔頭のうち(2つは別院)、通常公開されている塔頭は少ないですが、龍源院はそのうちの一つです。

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それゆえ訪れたことのある方の中には、今回わざわざ足を運ぶ必要はないと思った方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら今回、通常非公開の開祖堂が特別公開され、天井に描かれた龍図を観ることが出来ました。

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下記は、方丈東側の枯山水・東滴壺です。

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下記は、方丈南庭の一枝坦。

三尊石の蓬莱山、亀島や鶴島もあります。

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ではいよいよ、今回の特別公開の目玉とも言える開祖堂です。

開祖堂は昭和期に建てられた唐様建築だそうです。

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中には龍源院の開祖である、東溪宗牧の木像が安置されていました。

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こちらの天井には、南画家の井上石邨(せきそん)が描いた龍の図が。

赤いのは床に敷かれた絨毯の赤が反射しているだけで、実際には絵が赤いわけではないそうです。

龍源院では、他にもたくさんの「龍」にまつわる寺宝を拝見することができ、探しながら先に進んでいくのも楽しかったです。

 

御朱印

龍源院の御朱印だけいただいてきました。

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次回は、京の冬の旅レポート最終回・泉涌寺の特別公開についてお届けします。