立華の京都探訪帖

1200年の都を歴史・文化的視点から楽しむ旅記録 ᝰ✍︎꙳⋆

寺院-妙心寺

妙心寺塔頭天球院の特別公開(2025年「そうだ 京都、行こう。」初夏キャンペーン)

夏のそう京CMのロケ地になった妙心寺塔頭天球院。 通常非公開の寺院ですが、今夏、JR東海の旅先予約から期間限定の特別拝観プランが登場したため、現地へお邪魔することができました。 \詳細はこちら!/ ガイドツアー付きのプランと自由拝観のプランがあり…

明智光秀の菩提を弔うために建てられた妙心寺浴室「明智風呂」

先日久しぶりに妙心寺に出掛けたのですが、その際に初めて浴室の写真を撮りました。 妙心寺の浴室は、明智光秀ゆかりの建物です。 といっても光秀の没後に建立されたので、本人が創建したり、現地に訪れたりといったことはありません。 創建したのは光秀の母…

過去のお花見記録(退蔵院編)

退蔵院は、妙心寺の塔頭寺院です。 そのほとんどが非公開ですが、通年公開されている数少ない塔頭の中でも桜の名所として知られるのが、この退蔵院です。 公式サイトによると、退蔵院の桜も散り始めてはいるものの、まだ楽しめるようです。 有名な余香苑のし…

妙心寺塔頭・退蔵院蔵『瓢鮎図』の謎を探ってみた②

前回の続きです。 さていよいよ本文です。 『瓢鮎図』を味わうには、上部に書かれた漢詩を見落とすなかれ まず『瓢鮎図』が描かれた経緯を知ろう 知識が凄い!禅僧たちによる漢詩は単なる『瓢鮎図』の感想ではない 山水画は「胸中の山水」 さいごに 『瓢鮎図…

妙心寺塔頭・退蔵院蔵「瓢鮎図」の謎を探ってみた①

今日は、京都関係で最近読んだ本をご紹介します。 「瓢鮎図」の謎―国宝再読ひょうたんなまずをめぐって (ウェッジ選書) 作者:芳澤 勝弘 ウェッジ Amazon 『瓢鮎図』(ひょうねんず)という絵画を御存知でしょうか? 国宝の水墨画です。 京都の方にとっては誰…

妙心寺塔頭・東林院の沙羅の花を愛でる会(2022)

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす でお馴染みの『平家物語』。 諸行無常の響きだとか、盛者必衰の理だとか言われても、正直いまいちピンと来ないしわかりづらい。 学生時代に授業で習った気はするけれど、もう…

京の冬の旅(2023)妙心寺塔頭・壽聖院

前回の続きです。 壽聖院は、石田三成が父親の菩提寺として創建した塔頭寺院です。 池泉回遊式庭園は狩野永徳の設計と伝わっていますが、豊臣秀吉といえばの瓢箪形の池があり、大徳寺塔頭の黄梅院を思い出しました。 石田三成直筆の書状にもお目に掛かること…

京の冬の旅(2023)妙心寺塔頭・玉鳳院

前回の続きです。 玉鳳院は、46の塔頭をもつ妙心寺の中で一番古い歴史を持つ塔頭です。 花園天皇と妙心寺の開山である関山慧玄は、ここ玉鳳院で問答し、禅の教えを深めたそうです。 拝観の際には北門から歩いて来たのですが、境内には案内図が出ていました…