初夏、5月の京都。
この時期の京都の目玉行事といえば葵祭です。
江戸時代以降はこの葵祭の名で親しまれていますが、正式名称は賀茂祭。
元々は賀茂氏の祭事として始まったものだったからです。(『山城国風土記』)
本祭当日の15日には例祭一番の目玉である路頭の儀が行われ、多くの見物客が出発地の京都御苑、途中の下鴨神社、最終地の上賀茂神社に集まります。
つまり今日のことですね。
(2023年は雨のため、翌日16日に順延となりました)
とは言え15日はあくまで本祭であり、この本祭に向け上賀茂神社と下鴨神社では、5月の1日から様々な神事が行われているのです。
一般公開されている神事ばかりなので、ご縁があればいつか拝見したいものです。
ここ数年、コロナ禍のため様々な行事が中止されてきましたが、今年は4年ぶりに路頭の儀が開催されるという事で大変な話題になっています。
私は偶然にもコロナ禍で葵祭が中止になる2020年の前、2019年に運良く路頭の儀を見物することが出来ました。(初見)
その際にはこの路頭の儀の平安装束に魅了されてしまい衣装の写真を沢山撮影していたので、それと合わせてこの路頭の儀をゆるっと紹介したい思います。
路頭の儀には、2つの行列があります。
①本列である近衛使代列
②斎王代を中心とした女人列
この2つです。
本列(近衛使代列)
まずは男性中心の本列が登場します。
(写真は順不同です)
一番気になったのがこの乗尻の装束です。
5月5日に上賀茂神社で行われる、賀茂競馬の装束と同じものです。
左方、右方の2種類の装束があるのですが、こちらは右方のもの。
徒歩であれ騎馬であれ、色鮮やかな装束が目を引きます。
絵柄も面白いです。
女人列(斎王代列)
続いて女人列です。(こちらも順不同)
路頭の儀の主役、腰輿に乗った斎王代は序盤に登場します。
装束の絵柄も大人のものより可愛らしい印象でした。
斎王代のあともまだまだ女人列が続きます。
葵祭の名の通り、胸元には葵が飾られていました。
騎女です。
華やかな衣装を纏い騎乗する凛々しいお姿にはつい見惚れてしまいますね。
足元一つ取ってみても各々違って面白いです。
今回は足元に着目してみましたが、他の部分にこだわって見てみるのも楽しいかもしれませんね。
葵祭の全衣装写真集があったら欲しいぐらいです。
さすが平安、御所車も登場します。
牛に引かれて進む牛車です。
現代ではなかなかお目に掛かることがないと思うので、貴重な機会ではないでしょうか?
以上、葵祭2019の路頭の儀の装束を振り返ってみました。
実のところこの頃の私は葵祭のあの字をやっと覚えた程度にしか葵祭についての知識がなく、たまたま仕事の休みが取れたので、とりあえずこの行列を見られる時に見ておこうぐらいの気持ちでした。
そのためどの衣装がどの役なのかも知らぬまま、目に留まった好みの衣装を写真に撮る程度の状態で葵祭の路頭の儀当日を迎えていました。
2023の葵祭本祭には参加できませんがまたいつか機会があれば、衣装と配役の組み合わせを知識として頭に入れた上で、ゆっくりと葵祭を楽しみに行きたいと思います。