京都の凄いところはいくつかありますが、その一つとして私が思うのは大学に博物館があるところです。
もちろん京都に限らず、東京や大阪、愛知などにも博物館がある大学はありますが、京都の歴史や文化を学んでいるものにとっては、京都の大学博物館は学びの場の一つになります。
まだどこの博物館にも行ったことがなかったのですが、個人的に非常に興味深い企画展が行われるということで、初めて大谷大学に足を運んできました。
大谷大学にも博物館がある
今回初めて大谷大学にお邪魔したのですが、駅近なのでとても行きやすかったです。
博物館自体の場所もわかりやすく、地下鉄を出て大学の敷地に入り、すぐのところ。
響流館という建物の中、図書館の隣です。
2023年度夏季企画展「賀茂の歴史と信仰」が会期中
展示会の内容は上賀茂神社に関するものです。
現在大谷大学がある場合は、昔は上賀茂神社の社領だったそうです。
そのゆかりで、大谷大学の博物館や図書館に所蔵されている品々が展示されていました。
企画展のチラシにも記載がありますが、今回の展示で目玉とされているのは『賀茂競馬図屏風』でしょうか。
江戸時代の画家:横山華山が描いたものだそうです。
賀茂競馬(かもくらべうま)とは、賀茂祭(葵祭のこと)における神事の一つですが、今年はその賀茂競馬が上賀茂神社で行われるようになってから、930年目にあたります。
その関係で展示、もしくはこの企画展自体が開催されたのだと思われます。
上賀茂神社では、葵祭が始まる前から限定の御朱印や御朱印帳が授与されていましたね。
上賀茂神社関連の企画展ですので、京都検定の知識としても必須の社家や、賀茂祭(葵祭)に関する史料がたくさん展示されていて面白かったです。
織田・豊臣・徳川の三天下との関わりをあらわす朱印状の写しも展示されていたので、また違った角度からも楽しむことができました。
過去の展示の図録も豊富!
博物館の受付の向かいには土産物コーナーがあるのですが、そちらには過去の展示の図録も置かれています。
どちらも興味深かったのですが、今回は下の2冊を持ち帰ってきました。
大谷大学の始まりはもともと東本願寺の学寮であるためか、東本願寺や親鸞に関する図録が多かったです。
今までの企画展の内容をすべて知っているわけではないのですが、おそらくそれに関連した展示が多いのだと思われます。
今年は東本願寺や親鸞、そして徳川家康イヤー(年)とも言える年なので、それらについて勉強するにはうってつけの図録だと思いました。
さいごに
今回初めて大谷大学博物館にお邪魔しましたが、どの展示品も非常に興味深く、貴重な史料を沢山拝見出来たのではないかと思っています。
社家・社司・氏人の3つが頭の中でうまく整理出来なくなるときがあるのですが、とにかく上賀茂神社を守っていく人びとの間でも抗争があったことを、この展示で知ることになり、驚きました。
それぞれを詳しく調べたら面白そうです。
足を運んだのは平日だったので自分以外の来館者がおらず、心ゆくまで拝見出来ましたが、土日にお邪魔するとまた違うのかもしれませんね。
今後も企画展の情報を調べつつ、定期的に足を運びたいと思います。
<2023年度夏季企画展>
大谷大学博物館開館20周年記念
『賀茂の歴史と信仰』
(2023/06/06~2023/07/29)