京都東山、円山公園に隣接する迎賓館:長楽館。
煉瓦造りの3階建てで、外観だけを見ると洋風なお屋敷のようにも見えますね。
定期的に特別公開がある長楽館。
普段はホテル・レストラン・カフェとして営業されています。
2021秋、京都市京セラ美術館「モダン建築の京都」展との連動企画として、通常非公開の3階が特別公開されました。
長楽館とは?
1909年、明治42年。
京都の煙草商の家に生まれた実業家:村井吉兵衛が別邸かつ迎賓館として造ったのが長楽館です。
京都における彼の他の建築作品としては、京都御苑の西にある聖アグネス教会があります。
ちなみに長楽館の名は伊藤博文が付けたそうです。凄いですよね。
迎賓館として迎えたお客はその伊藤博文のみならず、大隈重信、山県有朋、西園寺公望、井上馨などなど。
名だたる面々が長楽館を訪れています。
特別公開について
特別公開された3階でお目に掛かることが出来るのは、和室「御成の間」と茶室「長楽庵」です。
見学はガイドさんの案内付き。
和室「御成の間」には、先日の投稿でも少しだけ触れた折り上げ格天井が用いられており、その格式の高さが見受けられました。
そしてなんと茶室「長楽庵」の窓には、和柄のステンドグラスが。
茶室にステンドグラス?合わないのでは?と違和感を感じる方も多いかと思いますが、そんな方は是非次の特別公開に参加してみてください。
春と秋をテーマに和洋が融合されたその美しさには思わず感嘆してしまいました。
ちなみにこの茶室は表千家の「残月亭」の写しだともいわれていますので、京都検定的にも要チェックな茶室です。
さいごに
つい先日の9月30日と10月1日には長楽館で芸術イベントが行われ、その際にも3階が特別公開されたようです。
私が参加した際のの長楽館の特別公開は『モダン建築の京都』展との連動企画でありながら、秋期非公開文化財特別公開ヶ所の一つでもありました。
京都旅行の際には有名なTHE観光地を巡るのも楽しいですが、その時にしか観ることのできない特別公開場所を巡ってみるのもまた楽しいです。