前回の京の冬の旅の続きです。
1.知恩院
知恩院は何度か訪れていますが、今まで特別公開に参加出来たことが無かったので、大河に因んだ今こそ訪れるべきだと思い足を運びました。
三門前
御影堂(国宝)で靴を脱ぎます。
御影堂の廊下をぐるっと歩き、集会所の前の廊下を通り過ぎて、その先の大方丈・小方丈を目指します。
方丈庭園以外の内部は撮影不可なので、写真は方丈庭園からの外観です。
重要文化財:大方丈(建立:1641年)
- 上段の間
- 鶴の間
- 菊の間
大方丈には狩野派が手掛けたといわれる、豪華絢爛な金碧障壁画がずらりと並びます。
「菊の間」では、知恩院七不思議の一つである「抜け雀」の襖絵を拝見。
抜けたと伝わっている部分の色が黒っぽく、ここから抜けたのか…とわかりやすかったです。
重要文化財:小方丈(建立:1641年)
豪華で眩い大方丈とは印象が違うのが、こちらの小方丈。
描かれているのは水墨障壁画でなので落ち着いた雰囲気でした。
方丈庭園の奥にある権現堂には、徳川将軍の位牌が祀られています。
知恩院の御朱印帳を持参し、限定朱印「欣求浄土」をいただいてきました。
こちらは2023年末まで授与される予定です。
国宝の御影堂は2011年から大修理を行っていましたが、2020年に完了。
そちらを記念した御朱印「法爾大師」もまだ授与されていたので、一緒に拝受してきました。
2.成就院
続いて成就院です。
高台寺山を借景にした庭園で、豊臣秀吉が寄進した「誰が袖手水鉢」や「烏帽子岩」などによって構成されています。
いつか見てみたいと思っていたので、ようやくお目に掛かることが出来て感激しました。
「月の庭」の名が付いていますが実はこのお庭、月夜に眺めてもお庭からは月が見えないそうです。
ではなぜ「月の庭」と呼ばれているのでしょうか。
このお庭で月を楽しむ方法とは、一体どんなものなのでしょう。
答えは直接月を見て楽しむのではなく「水面に映った月を眺める」です。
なんと風流な…。
今回は昼間のみの特別公開でしたが、秋の特別公開時には夜の時間帯も拝観が可能です。
私もいつか水面に映った月を眺めてみたいものです。
またこちらには、幕末に西郷隆盛が密談に使った部屋も存在しています。
ようやく拝見する機会を得たので、じっくり眺めて来ました。
切り絵もいただいてきました。
御朱印は人気だったそうで、既に頒布が終了してしまっていました。
3.上徳寺
次は上徳寺です。
上徳寺は、徳川家康の側室だった阿茶局を開基として徳川家康が創建したお寺です。
功徳日などを除き普段は静かな境内ですが、特別公開とあってかなり賑わっていました。
本堂
今回特別に展示された寺宝:徳川家康、徳川秀忠、阿茶局の肖像画
本堂は、明治期に永観堂の祖師堂を移築したものです。
本堂にいらっしゃったガイドの方が教えて下さったのが、欄干の擬宝珠について。
「永観堂」「祖師堂」の文字が彫ってあり、確かに永観堂から移築されたことがわかります。
客殿の枯山水庭園
建築には詳しくないのですが、書院造の客殿にしては電灯に現代レトロな印象を受けます。
上徳寺の通称にもなっている石像「世継地蔵」も間近で拝見することが出来たので、ありがたくお参りさせていただきました。
まとめ
次の投稿では、大徳寺と妙心寺の塔頭4ヶ所について書いていきます。