3月の京都でいつかやってみたいと思っていたことを、今年ようやくやり遂げることができました。
それは何か。
「涅槃図」巡りです。
今年は真如堂・本法寺・泉涌寺の涅槃図を見に行くことができました。
涅槃図とは?
そもそも「涅槃」という言葉自体、聞きなれない・初めて聞いたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「涅槃(に入る)」というのは、お釈迦様が入滅する(お亡くなりになる)ことです。
よって「涅槃図」というのは、お釈迦様が入滅されたときの様子を描いたものということになります。
お釈迦様が入滅された日が旧暦の2月15日。
各寺院では、2月や3月になると法要である涅槃会が開催され、特別に涅槃図が公開されるところがあるのです。
涅槃図は寺院によって描いた人が異なるため、同じ「涅槃図」でもそれぞれに違いがあり、その点も涅槃図の興味深いところなのではないかと思っています。
真如堂
まず最初に訪れたのが金戒光明寺の北、うなずきの弥陀や安倍晴明の念持仏があることでも有名な真如堂です。
涅槃図が飾られているのは本堂でした。
真如堂の涅槃図は、描かれている動物が大変多く、その数は日本最多ともいわれています。
真如堂の涅槃図は、僧・厭求や海北友賢によって作成されたそうです。
涅槃図の見学と合わせて、涅槃の庭も貸切で堪能してきました。
真如堂の涅槃図特別公開では、拝観料に「花供曽(お菓子)」が含まれていました。
本法寺
毎年この時期になると、春季の特別寺宝展として、涅槃図も特別公開されています。
本法寺の宝物室は一階と二階に分かれているため、二階では涅槃図の上部を間近で見ることができるので、とてもオススメです。
絵柄が物凄く細かいです。職人技ですね。
来年から涅槃会の時期には額に入れて飾ろうと思います。
その他
泉涌寺の涅槃図は明誉古礀上人という人が描いたもので、私が今まで見た涅槃図の中では最大の縦16メートルという大作でした。
また 今回は訪れませんでしたが、東福寺でも涅槃図の公開があります。
こちらは去年の春、4年を掛けての修理終了を記念した特別公開の際に見学に行きましたので、今回はパスしました。
さいごに
今回私が涅槃図巡りを行ったのは、旧暦の2月15日、つまり新暦の3月15日前後に行われる涅槃会に公開される涅槃図巡りです。
2月に行われる涅槃会では、清浄華院・興聖寺・千本釈迦堂・法住寺・清水寺・知恩院などの寺院で涅槃図が公開されます。
2月15日前後に行われるわけではない涅槃会もあるので、京都在住でない私のような人間が全部の涅槃図を制覇するにはまだまだ時間が掛かりそうですが、毎年少しずつ見に行けたらと思っています。
京都の涅槃会では花供曽というお菓子がおなじみのようですが、私の地元ではやしょうまという食べ物をお供えします。
小さい頃何も考えずに食べていたやしょうまが、涅槃会ゆかりの食べ物だということはつい最近知りました(笑)
サイズもさまざまで、作成した人も異なる涅槃図。
涅槃図だけの画集があったら是非欲しいのですが、あるのかな?
涅槃図に興味が湧いて来た!という方は、是非来年の涅槃会を楽しみにお待ちくださいませ。