現在、京都国立博物館では新収品展が開催されています。
期間は6/13(火)~7/17(月・祝)の約1か月間。
新収品展というのは、2021・2022年にかけて京都国立博物館が新たに収集した美術品の展示会のことです。
博物館が購入したものや個人から寄贈されたものなど、約40点が公開されています。
大々的に宣伝される特別展とは異なり、京都市外の人にとっては知る人ぞ知るといった具合で密かに開催されている印象ではありますが、貴重な品々にお目に掛かることが出来る貴重な機会と言えるでしょう。
チケット売り場の外看板には宣伝が
特別展の際にはそれに関する看板が掲示される場所に、大きなパネルで新収品展の宣伝がなされています。
同時開催中の茶碗展も、3階にて拝見できます。
印象に残った品々
気になる方には是非現地へ足を運んでいただきたいと思うのですが、気になった品がいくつかあり、興味深く拝見してきました。
メモをしないと展示品に関する諸々をあっという間に忘れてしまうので、ノート持参で展示室へ入ろうといつも考えはするのですが、毎度忘れてしまい、例によって今回も既に記憶が曖昧になりつつあります。
などが好みの品々でした。
戦国時代ファン必見?!細川ガラシャに関する美術品の展示も
新収品展の展示の一つに、細川ガラシャを描いたものもありました。
ただし作品自体は昭和の時代に描かれたものですので、戦国時代の実際の細川ガラシャを描いたものではありません。
それでも描かれた当時、細川ガラシャがどのような人物だと考えられていたのかということを推測する上で、非常に興味深く面白い作品だと思います。
3階では特集展示「茶の湯の道具 茶碗」を拝見
こちらの特集展示は新収品展の会期より少し長めで、9/10(日)まで観ることが出来ます。
昨年の秋に開催された特別展「京に生きる茶の湯」でも数々の茶碗を拝見しましたが、重複しているものもあった気がします。
(展示リストを照らし合わせたわけではないので、個人的曖昧な記憶ですが)
建仁寺の『四頭茶礼道具』に始まり、青磁碗や染付茶碗、大井戸茶碗などの名品が展示されていました。
興味深かったのは『錐呉器茶碗』です。
高台(こうだい)に切れ目が入っているため、その部分は割高台(わりこうだい)と呼ばれています。
高台茶碗よりも割高台茶碗の方が、素朴で武骨な印象を受けました。
上品でスマート・繊細な茶碗も美しいですが、一風変わった味のあるゴツゴツとした茶碗も素敵で、そういった品々を見比べることができて面白かったです。
「茶の湯展」の時はとにかく最初から最後まで展示室が混雑しており、ゆっくりじっくり観るということを断念したので、今回は心置きなく茶碗を味わうことが出来、知識を深めることも出来ました。
さいごに
特別展会期外、平日の中日の昼間ですので、展示室の中はさぞ空いているかと思っていましたが甘かったですね。
市内の有名観光地のみならず、京博にもたくさんの訪日観光客が訪れていました。
驚いたのは日本人より訪日客の方が多かったことです。
確かに自分も外国へ観光に行ったとすると、現地の美術館や博物館は行きたいと思いますし、訪日観光客が増えれば、文化的施設にも来客が増えるのは当然のことでしょうね。
次回京博を訪れるのは秋の「東福寺展」になるかと思います。
春に東福寺の大涅槃図を観に現地を訪れた時には、特別展はまだまだ先だと思っていましたがあっという間にその時が来そうです。
京都検定対策にもなりますし、今から東福寺に関する知識をたくさん蓄えておこうと思います。