今回は久しぶりに読書感想文の回です。
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今回ご紹介するこちらの本は、有職故実について研究されている八條忠基さんの本です。
こういった本には普段から関心がある方なのですが、やはり歴史的・文化的に京都について学んでいる身としましては、教科書に書いてあるような一般的な歴史的事実を知るだけではなく、それに関連付けて文化的な視点で物を見ることも必要だと思っています。
それゆえ今回、こちらの本を手に取るに至りました。
勘違いだらけの日本文化史ということで、自分が常識だと思い込んでいることが勘違いであるかどうかを確かめるべく、読み進めていきました。
平安時代がよくわかる一冊
内容時代は平安時代に限ったものではないのですが、比較的平安時代の人々に関する内容が多かったように感じました。
気になった内容は以下のものです。
(項目は本の見出しではなく自分が気になった部分を挙げたもの)
- 十二単は12枚重ね?
- 平安貴族の趣味「料理」
- 緯は使わない
- 紙屋院による紙のリサイクル
- 驕るどころか道長は無常を感じていた?
- 日本酒の正宗にも隠元さんが関わっている
- 虎屋はうどん屋でもあった
- みたらし団子は、大正生まれ
- 米大好き平安人のおにぎりのサイズ
常識だと思い込んでいた事柄がことごとく勘違いだったことを思い知るとともに、そうだったのか!と思うような新たな発見もありました。
当時は大変だったんだな…と笑ってしまうような内容のものもあります。
文章も非常に読みやすく、ほとんどの項目が見開きでまとまっているので、さらっと且つ最後まで楽しく読み進めることが出来ました。
さいごに
京都検定の勉強をされている方(特に2級3級をこれから受験するという方)にもオススメ出来る一冊だと思います。
読んだからと言って京都検定の点数が劇的に上がるような知識が書いてある訳ではないのですが、京都検定の勉強を楽しく進めるためには京都に関係するあらゆる物事に関心を持つ必要があります。
それを助けてくれるような内容になっているので、特に日本文化に関する教養を増やしたいという方にオススメしたい本です。