立華の京都探訪帖

1200年の都を歴史・文化的視点から楽しむ旅記録 ᝰ✍︎꙳⋆

寺院

今年開館したばかり!智積院の宝物館

東山七条にある智積院。 すぐ近くには京都国立博物館や、修学旅行生にもお馴染みに三十三間堂があります。 今年2023年4月4日、この智積院に宝物館がオープンしました。 弘法大師空海生誕1250年を記念して作られたのが宝物館 入口は一つ。 チケット…

国宝・黄不動明王像、曼殊院へお里帰り

紅葉の名所、そして国宝の黄不動明王像が有名な洛北の曼殊院。 京都の天台五箇室門跡の一つでもあり、門跡寺院(竹内門跡)としても有名なお寺です。 国宝の黄不動さまが曼殊院にお里帰りされるということで、是非お目に掛かりたく、先日出掛けてまいりまし…

閻魔さまの大斎日に閻魔詣!六道珍皇寺の夏季ゑんま詣

7月の三連休中。 ある場所にお邪魔してきました。 小野篁、六道まいりといえば何処でしょう。 皆さまもご存知の通り、六道珍皇寺です。 特別拝観:夏季ゑんま詣に行って来ました 年に数回行われている六道珍皇寺のゑんま詣。 今回初めてお邪魔してきました…

半夏生の庭園を観に建仁寺塔頭・両足院へ(2023)

今年も2023年6月1日から7月10日までの間、建仁寺塔頭の両足院にて、半夏生の庭園の特別公開が行われました。 両足院には、昨年の夏も訪れています。 とはいえあまりの暑さに耐えられず、早々に退散してしまったため、拝観自体をあまり楽しむことが…

竹内門跡:曼殊院で楽しむ深緑の青もみじ

先日、お里帰りした国宝『黄不動明王像』を観に曼殊院を訪れました。 黄不動さまにお目に掛かることを第一目的として現地へ足を運んだのですが、拝観受付に辿り着くよりも前に、周辺の青もみじが美しいことに気が付きました。 あまりにも美しかったので、今…

智積院では寺紋でもある桔梗が見頃に

今春宝物館がオープンしたばかりの智積院。 真言宗智山派の総本山であり、寺紋は桔梗紋です。 先日、そんな智積院に初めて桔梗を見に行ってきました。 桔梗紋の寺紋をもつ智積院で桔梗を楽しむ 実をいうと参拝の1番の目的は桔梗を見ることではなく、紫陽花…

大覚寺にも半夏生が咲いていました

先日久しぶりに大覚寺を訪れた際、半夏生の花が綺麗に咲いていて驚きました。 自宅に帰って来てから大覚寺さんの公式SNSにも情報がアップされていたのを知ったのですが、まさか大覚寺で半夏生が見られるとは思っておらず非常に得した気分になりました。 半夏…

本能寺の変戦没者合碑墓で戦国時代に思いを馳せる

今回も織田信長に関する内容です。 最近信長公について学んでいることもあり、今回の京都旅では織田信長ゆかりの地巡りを行いました。 その中でも最たる場所であろう場所にも、久しぶりに足を運んで来ました。 織田信長ゆかりの地といえば 本能寺の変の舞台…

織田信長が定宿にしていた妙覚寺

先日、織田信長公の上洛時の宿所について投稿しました。 定宿のうち、最も滞在数が多いといわれているのが妙覚寺です。 この度その妙覚寺に初めて足を運んできましたので、感想を記録として残したいと思います。 妙覚寺はどこにある? 場所は、堀川通から東…

桔梗の寺、東福寺塔頭:天得院で憩いのひとときを

紅葉や通天橋で有名な東福寺。 この東福寺にも多くの塔頭があります。 その中でも京都屈指の花の寺と言われているのが、この天得院です。 通常は非公開の寺院で、今の時期と秋の年2回、特別公開があります。 方広寺の鐘銘にも関係のあるお寺 公式ホームペー…

紫陽花に囲まれたいなら宇治の三室戸寺がオススメ

京都には紫陽花の名所が沢山あります。 名所と言われる場所でなくとも、毎年この6月になると京都各所の寺社では、鮮やかな色合いの可愛らしい紫陽花を楽しむことが出来ます。 皆さんのお気に入りの場所は何処でしょうか? 私は名所も名所なのですが、三室戸…

妙心寺塔頭・退蔵院蔵『瓢鮎図』の謎を探ってみた②

前回の続きです。 さていよいよ本文です。 『瓢鮎図』を味わうには、上部に書かれた漢詩を見落とすなかれ まず『瓢鮎図』が描かれた経緯を知ろう 知識が凄い!禅僧たちによる漢詩は単なる『瓢鮎図』の感想ではない 山水画は「胸中の山水」 さいごに 『瓢鮎図…

妙心寺塔頭・退蔵院蔵「瓢鮎図」の謎を探ってみた①

今日は、京都関係で最近読んだ本をご紹介します。 「瓢鮎図」の謎―国宝再読ひょうたんなまずをめぐって (ウェッジ選書) 作者:芳澤 勝弘 ウェッジ Amazon 『瓢鮎図』(ひょうねんず)という絵画を御存知でしょうか? 国宝の水墨画です。 京都の方にとっては誰…

妙心寺塔頭・東林院の沙羅の花を愛でる会(2022)

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす でお馴染みの『平家物語』。 諸行無常の響きだとか、盛者必衰の理だとか言われても、正直いまいちピンと来ないしわかりづらい。 学生時代に授業で習った気はするけれど、もう…

龍安寺・仏殿と西の庭の特別公開(京の夏の旅2022)

今年もあと1ヶ月ほどで、京の夏の旅が始まります。 京都では市などが企画・運営する文化財の特別公開が、年に4回ほどあります。 京の夏の旅は、その夏の部を指します。 2023公開箇所についての記事は↓ 去年2022年には、観光地として世界的にも有名…

平等院塔頭・浄土院の養林庵書院の特別公開に参加しました

先日、平等院にある浄土院の養林庵書院を拝観する機会がありました。 養林庵書院は、1601年に伏見城から移築された建物です。 普段は非公開の寺院であり、一般的な公開の機会は季節の特別公開などで稀にあるものの、数年に一度あるかないか程度。 そんな…

建仁寺塔頭・霊源院、甘茶の庭が特別公開中

建仁寺の塔頭の一つに、霊源院というお寺があります。 塔頭寺院は非公開のところも多く、特別公開が稀というお寺も多いのですが、こちらの霊源院は春秋など、年に数回特別公開があるため、観光客にも身近に感じられる塔頭かと思います。 今年も甘茶の庭が公…

六波羅蜜寺の宝物館へ空也上人立像を観に行こう!

最近ふと思い付いて、「そうだ京都、行こう。」のYouTubeを開きました。 すると初夏のTVCMが完成しており、公式ページに動画がアップされていました。 今年のテーマは、仏像めぐり。 アップされていたのは「空也上人篇」なのですが、ということはもしや…

まもなく建仁時塔頭の両足院で半夏生の庭園公開が始まります

建仁寺の塔頭、両足院。 伊藤若冲の「雪梅雄鶏図」を所蔵する寺院としても有名なお寺です。 毎年この時期には半夏生の庭園が特別公開 両足院は通常非公開の塔頭です。 年に数回特別公開が行われており、まもなくこの時期恒例の半夏生の庭園公開が始まります…

『四百年遠忌記念特別展:大名茶人 織田有楽斎』(京都文化博物館)

現在、京都文化博物館では『大名茶人 織田有楽斎』展が開催されています。 織田有楽斎って誰? そう思われる方が多いかもしれません。 しかしながら織田という苗字は、あの有名な戦国武将と同じです。 ということは? 織田有楽斎は、織田信長の弟です(異母…

建仁寺塔頭・正伝永源院、つつじと新緑の庭園特別公開中

建仁寺は大人気の観光エリア・祇園にあるため、若い方の参拝が多いお寺です。 賑わいのあるその建仁寺の北にあるのがこのお寺、名を正伝永源院と言います。 建仁寺の塔頭寺院の一つです。 普段は非公開の寺院ですが、春と秋に特別公開があります。 文博の有…

4年間の修理完了!東福寺『大涅槃図』の特別公開

この景色を現地で目にしたことのある方も多いかと思います。 京都で有名な観光地の一つなのですが、さて何処でしょうか? 正解は東福寺です。 秋の紅葉で有名なお寺ですが、新緑の季節にもこのような素敵な景色が楽しめます。 京都駅の南東に位置し伏見稲荷…

平等院の藤とツツジが見頃に!

先日、平等院でのイベントに参加する予定があったので宇治に行ってきました。 今の時期は藤の花が見頃なこともあり、そちらも楽しみにしていました。 イベントが9時前集合だったため、通常の拝観受付開始時間前には現地に到着していたのですが、門の前には…

京の冬の旅2023③(大徳寺塔頭:芳春院、三玄院)妙心寺塔頭:玉鳳院、壽聖院)

前回の続きです。 4.大徳寺塔頭 芳春院 5.大徳寺塔頭 三玄院 6.妙心寺塔頭 玉鳳院 7.妙心寺塔頭 壽聖院 さいごに 4.大徳寺塔頭 芳春院 まずは大徳寺からです。 大徳寺には、塔頭が22ヶ所あります。 今回はその内の2ヶ所が特別公開されました。 …

京の冬の旅2023②(知恩院、成就院、上徳寺)

前回の京の冬の旅の続きです。 1.知恩院 2.成就院 3.上徳寺 まとめ 1.知恩院 知恩院は何度か訪れていますが、今まで特別公開に参加出来たことが無かったので、大河に因んだ今こそ訪れるべきだと思い足を運びました。 三門前 御影堂(国宝)で靴を脱…

三十三間堂の春桃会

春桃会とは、3月3日、いわゆる桃の節句に行われる三十三間堂の行事です。 「三十三間堂」の名前にちなみ、桃の節句に合わせて毎年開催されています。 今までなかなか節句の行事に参加するご縁がなかったのですが、今回ちょうど京都に足を運ぶ機会があった…